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なお、IBM東京基礎研究所在籍時に使っていたgoodidea@jp.ibm.com というアドレスは恐縮ながら廃止されており、私には届きません。お手数ですが tide@us.ibm.com の方にご連絡くださいませ。
井手 剛, 博士(理学)[Curriculum Vitae]
- Senior Technical Staff Member
- IBM Thomas J. Watson Research Center
- E-mail: tide@us.ibm.com
- Address: 1101 Kitchawan Rd, Yorktown Heights, NY 10598, USA [map]
研究分野
米国ニューヨークにあるIBM ワトソン研究所というところで、機械学習の研究を行っています。学術的な観点ではまとめると、これまでの私の研究テーマとしてはたとえばこのようなものがあります。私の論文リストはこちらです。
- 異常検知・変化検知
- 質問表データからの機械学習
- トラジェクトリデータからの機械学習
- 協業学習・マルチタスク学習に関するもの
これらの研究はほぼすべて実応用と結びついています。まだ機械学習という言葉が世間に知られる前、2005年ころから、多くの業界で協業を進めてきました。これまで私が関与したことのある業種から拾ったキーワードの一部は次の通りです。こちらで関与したプロジェクトのいくつかを紹介しています。人工知能学会誌に書いた仕事の紹介もご参照くださいませ。
- 自動車(計測技術、シミュレーション、フリート管理、等)
- 油井遠隔監視
- セメント工場の異常検知
- 情報システムの異常検知
- プロジェクトマネジメントにおけるリスク管理
- 半導体設備の異常検知
- 液晶ディスプレイの光学設計
- 交通システムの最適化
- ブロックチェーン
- 医療(血糖値等のバイオマーカーの解析)
- 採鉱設備の遠隔監視
- 送電設備の異常監視
これらの幅広い応用研究に加えて、2010年以降は日本および米国において、プロジェクト管理、人材管理、さらに知財管理(機密保持契約、サービス契約、ライセンス契約、等)の業務にも多く従事してきました。2013年まではIBM東京基礎研究所の数理科学担当マネジャー、同年からは2014年まで米国IBM T. J. Watson Research Center(IBM T. J. ワトソン研究所)のサービス工学部門のマネジャーを務めました。
IBM研究部門のAI研究強化の方針に従い、その後研究の第一線に復帰し、現在は同Centerにて、Senior Technical Staff Member という技術面および戦略面でのリーダーシップを担う職位にいます。
学歴
北海道千歳市出身です。機械工学と物理学という二つの領域で専門教育を受けました。1990年に国立苫小牧工業高等専門学校機械工学科を卒業し、東北大学工学部機械工学科(当時)に編入学しました。当時の制度では、編入生は1年間教養部の単位だけを取得せねばならなかったので、1991年になって同機械工学科のクラスに配属され、1993年に東北大学工学部機械工学科を卒業しました。卒業研究は、ボルツマン方程式のモンテカルロ解法に関するものでした(これ)。
1993年に、東北大学工学研究科・機械工学科に進学しましたが、理論物理にあこがれて中退、1995年に東京大学大学院・理学系研究科物理学専攻に入学しました。当時は六本木にあった物性研究所にて、小谷章雄教授(当時)のご指導の下、1997年に修士号、2000年に博士号を取得しました。
- 学位論文題目: “Theoretical Study on Nonlocal Effects in Resonant X-Ray Emission Spectra of Strongly-Correlated Systems”(強相関電子系の共鳴X線発光スペクトルにおける非局所効果の研究)
- 指導教官: 小谷章雄 教授
職歴
- Today-07/12/2016: IBM T. J. ワトソン研究所
- Senior Technical Staff Member
- 07/11/2016-09/04/2013: IBM T. J. ワトソン研究所 (日本IBM は休職扱い)
- Senior Technical Staff Member (09/2014-07/2016).
- Manager, Service Delivery & Risk Analytics (09/2013-09/2014).
- 09/03/2013-04/01/2000: IBM東京基礎研究所
- Manager, Analytics & Optimization (09/2010-09/2013).
- Senior Researcher (2010-2013)
- Advisory Researcher (2008-2010)
- Staff Researcher (2005-2008)
- Researcher (2000-2005)
受賞
- 2018年:
- Outstanding Technical Achievement Award (for Business and Technical Leadership in Anomaly Analyzer of Correlational Data), IBM Corporation.
- 2017年:
- ベストオーサー賞, 日本応用数理学会
- 2016年:
- Outstanding Technical Achievement Award (for Financial Risk Analytics for Strategic Outsourcing), IBM Corporation.
- Outstanding Technical Achievement Award (for End-to-end Contract Profitability Analytics for ITS), IBM Corporation.
- 2015年:
- Outstanding Technical Achievement Award, IBM Corporation (for Fundamental Contributions to Anomaly Detection)
- 2013年:
- General Manager Award, 日本IBM.
- 2007年:
- Winner, ICDM 2007 Data Mining Contest (with team members)
- 2006年
- 人工知能学会全国大会優秀賞
- 2004年
- 人工知能学会全国大会優秀賞
- 1993年
- 日本機械学会畠山賞
- 1990年
- 日本機械学会畠山賞
学会活動 (2013年まで)
Steering Committee Member
- 理事, 人工知能学会(2012-2013)
- 幹事, 電子情報通信学会 情報論的学習理論と機械学習(IBISML)研究会(2010 -2012)
- 幹事, 日本応用数理学会 機械学習研究部会(JSIAM-ML) (2011 -2016)
- 発起人. Latent Dynamics 研究会
- 副委員長, 電子情報通信学会 情報論的学習理論時限専門研究委員会(2008-2010)
Program Chair
- 情報論的学習理論ワークショップ(IBIS 2009)
Program Committee Member
- International Conference on Machine Learning (ICML 2012, ICML 2013)
- SIAM International Conference on Data Mining (SDM 2011)
- IEEE International Workshop on Data Mining for Service (DMS 2010, DNS 2011)
- International conference on IT and Business Intelligence (ITBI-10)
- Asian Conference on Machine Learning (ACML 2009, ACML 2010, ACML 2011, ACML 2012)
- 情報論的学習理論ワークショップ(IBIS 2007, IBIS 2008, IBIS 2010)
- 人工知能学会全国大会(JSAI 2008, JSAI 2009)
Journal Editor
- Editorial board member, ISRN Artificial Intelligence
- Guest Editorial Manager, Special Issues on Information-Based Induction Sciences and Machine Learning, IEICE Transactions on Information and Systems ,2010[CFP].
- 編集委員, 人工知能学会論文誌, 2010-
- Guest Associate Editor, Special Section on Data Mining and Statistical Science, IEICE Transactions on Information and Systems, 2009.
Other
- 連絡委員、人工知能学会 データマイニングと統計数理研究会 (2006-2009)
- 発起人、機械学習研究グループ T-PRIMAL (Tokyo PRobabilistic Inference and MAchine Learning)