米国は世界最大のPC市場であるがゆえに,米国特許の歴史はそのままPC史を跡付ける。われわれはそこにIBMの巨大な寄与を改めて認めることができる。同時に,多くの場合われわれの目に直接は触れない多くの装置ベンダーが,それなりに工夫を凝らした特許を出願しているのを見るのは楽しい。
筆者の知る限り,鍵盤の特許について正確に言及した日本語資料は,少なくとも電網上には存在しない。本稿では,座屈ばね機構など,鍵盤を語る上で歴史的に重要な項目を,米国特許を中心にして見てゆく。
- 「薄膜ばね」機構 Elastic Membrane Switches
- 座屈ばね機構 Buckling Spring Mechanisms
- 板ばね機構 Leaf Spring Mechanisms
- ゴム椀機構 Rubber Dome Mechanisms